クロスバイクとは

スポーツ自転車はどのような種類があるか

ママチャリなどの実用車に対して、主にスポーツに使われる乗り物がスポーツ自転車。そのスポーツ自転車も細分化されており、目的によって適した自転車があります。ここではクロスバイク以外のスポーツ自転車を紹介します。

スポーツ自転車はどのような種類があるか

<広告>

ロードバイク

ロードバイク

とびぬけて早く遠くに走れる自転車

レースや100km以上の長距離ライドも可能で、スピード重視のスポーツ自転車がロードバイク。

フレームが非常に軽量で、フレーム単体なら1kg以下のものもあるぐらい軽量。

ドロップハンドルと呼ばれる湾曲したハンドル、足回りには700Cの大きさのホイールに細いタイヤを履いている。

レースや長距離を走ることに特化し、泥除けやスタンドなど走りには不要なパーツが一切ついていないのも特徴。

その結果、全体の重量は10kg以内のものがほとんどで、舗装路では他のスポーツ自転車と比べ飛びぬけて軽く楽に走れ、速度もその気になれば初心者でも時速30km以上を出せるなど走りは軽快。

街中では一時停止や信号などで停止する機会が多いので、なかなか速度を出しにくいので本来の力を発揮しづらいのですが、河川敷に併設されているような自転車道や、山間の峠道といった信号の少ない地域での舗装路を走る時には抜群の性能を発揮します

乗りこなせるようになるまでやや時間が必要

その反面、乗車時の姿勢は前傾姿勢で、初めてロードバイクに乗る人にとっては通常行わない前傾姿勢に慣れるまで乗りづらく感じてしまいがちでもあります。

もう一つ、タイヤが細いためパンクしやすく、少しの段差でも速度や突入角度によってはパンクする可能性も。そのため、段差のない箇所を走るようにするか、段差がある場合は十分速度を落として乗り上げる必要があります。

なお、ロードバイクを通勤で使う場合は10km~20kmぐらいが最適な距離ですが、ロードバイクは非常に高価なので盗難の恐れや、駐輪場で他の自転車からぶつけられることによるフレームの破損などの恐れもありますので、駐輪場所にも気をつかう必要があります。

MTB(マウンテンバイク)

マウンテンバイク

悪路や山道でもハードな走りを実現できるスペック

70年代ごろに、サンフランシスコで山中を自転車で下るという遊びために、ビーチクルーザーという自転車を改造したのがMTB(マウンテンバイク)の始まり。

次第にマウンテンバイクを使ったレースも開催されるようになり、各自転車メーカーはレースに勝つために次々と新しい技術を投入していき、マウンテンバイクは徐々に進化していきました。

マウンテンバイクの大きな特徴は、未舗装路を軽快に走るための頑丈なフレームやパーツ類

例えば、山の激しい上りや下りに対応できる幅広いギアや、雨天時やぬかるんだ道でも変わらぬ制動性を発揮できるディスクブレーキ、デコボコの大きい路面からの振動を軽減するサスペンションなど、安全性や快適性を重視したものになっています。

見た目に反して乗りやすいので街でも活躍

見た目は、初めてスポーツ自転車を始めようとする人にとってはとっつきにくいマウンテンバイク。しかしながら、実際に乗ってみると太いタイヤのおかげで安定した走りに加え、クッション性が高く多少の段差でも気にせず走ることができます

また、乗車姿勢も普通の自転車と同じく起きた姿勢で、制動性の高いブレーキを装備しているので、初心者でも安心して乗ることができます。

速度ではロードバイクやクロスバイクに劣りますが、街中をゆるく走るという使い方ならロードバイクよりも快適に走れます。もちろん、山など悪路では他のどのようなスポーツ自転車よりも活躍します。

スモールバイク

スモールバイク

ホイールサイズが20インチ以下のモデルをスモールバイクと呼ぶ

スモールバイクはコンパクトな小径車のことで、一般的にホイールのサイズが20インチ以下のスポーツ自転車を指します。ちなみに、クロスバイクのホイールサイズは26インチより若干大きい700Cというサイズがほとんどです。

ホイールの大きさ以外に定義するものがないので様々なモデルが存在し、ロードバイクのようなのドロップハンドルを持ち、高い走行性能を持つモデルから、街中をゆっくりと走るために設計されたモデルまで幅広く揃っています。

小さいが走りは普通の自転車をはるかに凌駕

全体的に小さいため、走行性能は高くないかと思いきやそうではなく、ペダル一回転で進む距離はクロスバイクとほぼ同じで普通の自転車よりも高い走行性能を持っています。

20インチ程度と車輪が小さいため漕ぎ出しが軽く、小回りがきくため、街中をゆっくり走る場合は非常に便利。

スポーツ自転車の悩みどころである家での駐輪に関しても、盗難が怖いため家の中に保管する場合でもかなり狭い場所でも駐輪できるというのもメリット。

旅先で自転車を楽しむ「輪行」にも適している

自転車を分解して小さくまとめて電車や車などで運ぶことを「輪行」といいますが、スモールバイクは輪行が容易なので遠くの地で自転車を楽しみたい人にも選ばれています。

ただし、気を付けたいポイントもあります。スモールバイクという言葉から簡単に折りたためるものを想像するかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

モデルによっては折りたためないものもありますし、直進性を向上させるためにホイールベースは長めで、フレームだけではロードバイクと比べても折りたたみ時の大きさはそれほど差がないものもあります。

欠点としてはサイズの問題。スモールバイクとはいえ小柄な人用ではなく、サイズ設定はロードバイクよりも少なく、自分に適したサイズがないことも。

クロスバイク

クロスバイク

初心者から中級者まで幅広くおすすめ

なんとなく「早く軽く走れるスポーツ自転車が欲しい」と考えている初心者の方におすすめなのがクロスバイク。

マウンテンバイクをベースに、路面抵抗が少ないタイヤを履かせたモデルが起源で、マウンテンバイクとロードバイクの中間的な位置づけ。

初めてスポーツ自転車に乗る人でも乗りやすく、走行の軽快さから人気があり、現在は多くのモデルが各メーカーからリリースされています。

それまでの自転車メーカーの主力商品はロードバイクやマウンテンバイクだったのですが、現在は大手メーカーでも主力商品として扱うようになっています。

乗車姿勢は普通の自転車と変わらない前傾姿勢なので視界が広く、前傾姿勢の厳しいロードバイクを敬遠する人にも適しています。乗車姿勢以外にも、タイヤの幅やフレーム形状なども普通の自転車とそう大きく変わらないので非常に乗りやすいスポーツ自転車です。

様々な道で走ることができる万能自転車

クロスバイクはロードバイクのような舗装路のみを走る前提では作られておらず、ある程度の太さ(おおむね28C以上)のタイヤであれば、平坦な未舗装路も少し気を付ければ問題なく走行が可能なものがほとんどです。

もちろん、ロードバイク寄りのフラットバーロードであればタイヤの太さが細いものが多いので、そのようなクロスバイクの場合は未舗装路は避けたほうが無難です。

このようにモデルによって得意不得意がありますが、長距離ツーリングや通勤、フィットネスや街乗りなど様々な用途で使える万能自転車です

スポーツ自転車の比較

スポーツ自転車はどのような種類があるか

カテゴリー 特徴
マウンテンバイク

段差や悪路に強い

段差などによる衝撃を吸収するサスペンションがついている。タイヤが太く未舗装路でも問題なし。スピードよりも安定性に優れている。

ロードバイク

長距離を速く快適に乗ることができる

垂れ下がったドロップハンドルが特徴。長距離を快適に走ることができ、最もスピードを出せる。タイヤが細く段差は苦手で舗装路しか走れない。

スモールバイク

街乗りには最適な小径車

折りたためるタイプもあり持ち運びが便利。また見かけによらずスピードが出る。タイヤが小さいため小回りが利くので込み入った市街地でも走りやすい。

クロスバイク

ロードバイクとマウンテンバイクの中間

ロードバイクのように速いタイプもあれば、マウンテンバイクのように安定性重視のタイプもある。基本的に両方のいいとこ取りで様々な道を走ることが可能な万能タイプの自転車。

まとめ

様々なスポーツ自転車を紹介しましたが、クロスバイクはスポーツ自転車初心者であっても乗りやすく、多種多様な用途に使え、街中での走りや10kmまでの通勤通学目的ならロードバイクよりも適している自転車です

また、モデルによっては非常に高スペックのモデルもリリースされているので一概にクロスバイク=初心者向けというわけではありません。

スポーツ自転車を探されている人には、ロードバイクとマウンテンバイクのメリットを併せ持ったクロスバイクをぜひおすすめします。